相談しない部下に育てたのは上司のお前なのかもしれない
今日、またいつもの若手社員が上司に罵倒を浴びせられていた。
「どうしてこんな面倒なやり方をしているんだ!俺に聞けばすぐ済む事だと分からないのか?」
ごもっともだ。たった一言「これはどうしましょう?」と相談すれば済む事。たった一言。
そこでふと、同じ若手社員が怒られていた時の様子が思い浮かんだ。
業務に追われて忙しい上司。そこに、いつもの若手社員が「この資料はどのように書けばいいですか?」と質問をした。
すると上司は「そんなの見てわかるだろ!聞く前に考えろ!思考停止してるのか?」と怒鳴り散らす。
若手社員は萎縮して、うつむきながら席に戻り、頭かきながら理解しようと考えていた。
そして今日。若手社員が以前と同じように、考えながら業務をこなしていた、まさにその瞬間であった。
「どうしてこんな面倒なやり方をしているんだ!俺に聞けばすぐ済む事だと分からないのか?」
怒っている上司本人は、どれだけ自分が理不尽な事を言っているのか分かっていないようだった。
若手社員とさすがにムスっとした表情で、怒りを抑えながら「すいません。以後気をつけます」と繰り返している。
「分からない事は何でも聞いて。聞いた方が早いし効率的だから」
「でも考えれば分かる事はちゃんと考えて。私も忙しいし、いちいち君の質問に答える時間も無駄だし」
この対極的な二つの助言を踏まえ、若手社員は丁度いいアンバイで、効率よく業務をこなすことが出来るのだろうか?
若手社員の先輩でもある俺は無理だ。断言できる。
彼は部下にどうなってもらいたいのか?そして、その目標のために、上司である自分はどういうサポートをする必要があるのか?